(※本記事は2012年7月1日に執筆したものに、加筆、訂正を行ったものです)
「半夏生」という言葉をどこかで見たことがある。確か、漢字ではなくひらがなで「はんげしょう」だった気がする。
新聞の折り込みチラシに、蛸(たこ)の特売が載っていたのだが、そこに大きな文字で「半夏生」と書かれていたのである。
はて?
ちょっと調べてみたところ、よく知られている「二十四節季(にじゅうしせっき)」とは別に、「七十二候(しちじゅうにこう)」というものがあるらしい。起源は中国とのこと。
二十四節季は1年を24等分した約15日、天文学的に言えば黄経360度を24等分した15度ごとに割り振った季節の区分だが、七十二候はその1つをさらに三候に等分、つまり約5日(黄経5度)ごとに分割したもの。
「半夏生」は、夏至から10日目(年によっては11日目)あたり、黄経100度の日のこと。夏至は春分(黄経0度)から数えて6つ先…清明(15度)、穀雨(30度)、立夏(45度)、小満(60度)、芒種(75度)、夏至(90度)になるので、それに10を足してちょうど100度。農家では、この日までに田植えを終えるそうである。
ちなみに、間(95度)には「蜩始鳴(ちょうしめい、せみはじめてなく)」という、セミが鳴き始める時期を示すものがあるのだが、もとは中国の区分なので、日本とはちょっとずれているようである。
で、なぜ「半夏生」に蛸なのか。同じ雑節と呼ばれるものに「土用」があり、夏は鰻を食べることになっているが、どうやら関西のほうでは「半夏生」に蛸を食べることになっているらしいのである。
なっているのなら仕方ない。ということで、半夏生のこの日、我が家の夕飯で蛸の酢の物が振舞われた。でも理由は不明。こうやって、風習は形骸化していくのだろうか、なんて。
そうそう、私が記憶していた「はんげしょう」だが、おそらく草花の名前ではないかと推測。この日に同名のドクダミ科の草が生えるらしい。
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